+聖歌・歌詞・宗教詩対訳集+
(ラテン語・ドイツ語・英語→日本語)

−INDEX−

イングレッスス(ラテン聖歌)
アヴェ・マリア(ラテン聖歌)
テ・デウム(ラテン聖歌)
アヴェ・ヴェルム・コルプス(ラテン聖歌)
アヴェ・マリス・ステラ(ラテン聖歌)
サルヴェ・レジーナ(ラテン聖歌)
ウビ・カリタス(ラテン聖歌)
三位一体節のミサ(ラテン聖歌)
主は羊飼い(詩編23編)
平和の祈り(聖フランシスコ・アッシジ)
太陽の讃歌(聖フランシスコ・アッシジ)
ラウス・トリニターティ(聖ヒルデガルト・フォン・ビンゲン)
たえなる明星(コラール)
よろこびて往かん(コラール)
眼よ、涙の雫を零し(パッヘルベル)
オラトリオ「メサイア」−ハレルヤ(ヘンデル)
「メサイア」−屠られし羊こそ(ヘンデル)
夜の女王のアリア(オペラ「魔笛」より)
聖ケヴィンとクロウタドリ(シェイマス・ヒーニー)
おいらはヨーデル聴くのが好き(ドイツ・フォーク曲)

訳:Triona Klee(トリーナ・クレー)
サイト Kapelle Triona http://kapelle.triona.jp/

・わかりやすい口語訳で、なおかつ礼拝聖歌や礼拝式文などとしても
 風格と語調を損なわない和訳を目指しています。
・原語の逐語語義を活かし、左右の行が極力対照になるように訳しています。
・宗教用語、語法は、おもに新共同訳聖書および日本聖公会祈祷書を
 参考として倣っています。
・一部、原曲の旋律に音節を合わせて、和文歌として歌えるようにしています。
 その場合、文語や大幅な意訳も用います。
・不定期にちょいちょい修正しています。
 転載等の際にはできれば最新の訳をご利用ください。

クリエイティブ・コモンズ (CC) BY-SA 3.0
・常識の範囲での二次利用は、ほぼ自由(フリーライセンス)です。
 ただし、いくつか注意点もあります。頁末の注記をご確認ください。

和訳文利用ライセンス
(ページ末尾)

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イングレッスス(始祷唱・デウス・イン・アデュトリウム ・「神よわが救いに」)

神よ、私の救いにみ心を向けてください。
主よ、急いで私をお助けください。
Ingressus (Deus in adjutorium)
("adjutoriun" or "adiutorium")
Deus, in adjutorium meum intende:
Domine, ad adjuvandum me festina.
アヴェ・マリア(めでたしマリア)

めでたしマリア、恵みに満ちた方、
主はあなたとともにおられます。
あなたは女たちのうちより祝福を受け、
胎内の御子イエスも祝福されました。

尊きマリア、神の御母、
罪ある私たちのためにお祈りください
今も、いまわの時も アーメン

《後半部分の異稿》
尊きマリア、天の后、
優しく真心深き方、 神の御母よ、
罪ある私たちのためにお祈りください。
天に上げられし人々とともに、あなたを仰ぎ見られますように。
アーメン
Ave Maria

Ave Maria, gratia plena,
Dominus tecum,
(Luc. 1:28)
benedicta tu in mulieribus,
et benedictus fructus ventris tui Jesus.
(Luc. 1:42)

Sancta Maria, mater Dei,
ora pro nobis peccatoribus,
nunc, et in hora mortis nostrae. Amen.

("caeli" or "coeli")
Sancta Maria, Regina caeli,
dulcis et pia, o mater Dei,
ora pro nobis peccatoribus.
Ut cum electis te videamus.
Amen.
テ・デウム(御身天主を)

あなたを、神を、われらは誉め、
あなたを、主を讃えます。
あなたを、永遠の父を、全地は敬います。
すべてのみ使いたち、天と世界の力ある者は、
ケルビムも、セラフィムも、絶えず歓声を上げます。

聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな、万軍の主なる神。
天と地はあなたの偉大なる栄光に充ち満ちます。

栄光ある使徒たちの合唱、
讃えられるべき数々の預言者、
潔き殉教者の軍勢が、あなたを讃美します。
全地にあまねき聖なる公会は、あなたを讃えます。
永遠にいます大いなる父と、
尊きまことのひとり子、
そして、慰め主なる聖霊を。

栄光の王キリストよ、
あなたこそ、父のとこしえの御子。
あなたは人々を救うために、
臆せずおとめの胎
(はら)に宿られ、
死のとげに打ち勝ち、
信ずる者に天国を開かれました。

主は、父の栄光のうちに神の右に座し、
審き主として来られることを信じます。
どうか、あなたのしもべをお助けください、
あなたの尊い血によってあがなわれた者らを。
主の聖徒たちと共に、永遠の栄光のうちに列せられますように。

主よ、あなたの民を救い、
あなたの世継ぎを祝福し、
永遠にこれを治め、高めてください。
私たちは、日ごとにあなたを祝し、
世々に限りなくみ名を誉め讃えます。
主よ、今日も私たちを罪なくお保ちください。

私たちを憐れんでください、主よ、私たちを憐れんでください。
主よ、あなたの憐れみをお与えください、
われら、あなたに依り頼む人々の上に。
主よ、あなたに依り頼みます。
揺るぎなく、とこしえに至るまで。
Te Deum

Te Deum laudamus:
Te Dominum confitemur.
Te aeternum Patrem omnis terra veneratur.
Tibi omnes angeli; Tibi caeli et universae potestates;
Tibi Cherubim et Seraphim incessabili voce proclamant:

Sanctus, sanctus, sanctus, Dominus Deus Sabaoth.
Pleni sunt caeli et terra majestatis gloriae Tuae.
(Isa. 6:1b-3)

Te gloriosus apostolorum chorus,
Te prophetarum laudabilis numerus,
Te martyrum candidatus laudat exercitus.
Te per orbem terrarum sancta confitetur Ecclesia,
Patrem immensae majestatis:
venerandum Tuum verum et unicum Filium;
sanctum quoque paraclitum Spiritum.

Tu Rex gloriae, Christe.
Tu Patris sempiternus es Filius.
Tu ad liberandum suscepturus hominem,
non horruisti Virginis uterum.
Tu devicto mortis aculeo,
aperuisti credentibus regna caelorum.

Tu ad dexteram Dei sedes, in gloria Patris.
Judex crederis esse venturus.
Te ergo quaesumus, Tuis famulis subveni:
quos pretioso sanguine redemisti.
Aeterna fac cum sanctis Tuis in gloria numerari.

Salvum fac populum Tuum, Domine,
et benedic hereditati Tuae.
Et rege eos, et extolle illos usque in aeternum.
(Ps. 28:9)
Per singulos dies benedicimus Te;
et laudamus nomen Tuum in saeculum, et in saeculum saeculi.
Dignare, Domine, die isto sine peccato nos custodire.

Miserere nostri, Domine, miserere nostri.
Fiat misericordia Tua, Domine,
super nos, quemadmodum speravimus in Te.
In Te, Domine, speravi:
non confundar in aeternum.
アヴェ・ヴェルム・コルプス(聖体讃歌)

栄えある、おとめマリアより生まれしまことの御体
(おんからだ)よ。
人々のため犠牲となり、十字架上でまことの苦しみを受け、
貫かれた脇腹から血と水を流された方。
優しく、真心深き、マリアの子イエスよ、
私たちをお憐れみください。アーメン
Ave Verum Corpus

Ave verum corpus natum de Maria Virgine.
Vere passum immolatum in cruce pro homine:
cujus latus perforatum fluxit aqua et sanguine.
O dulcis, o pie, o Jesu Fili Mariae,
miserere nobis. Amen.
アヴェ・マリス・ステラ(めでたし海の星)

めでたし、海の星、
慈しみ深き神の御母、
永遠なるおとめ、
幸いなる天の門よ。

かの「アヴェ」の祝詞を
ガブリエルの口より受けし方よ、
私たちを平安のうちに住まわせてください
「エヴァ」の名を覆した方よ。

罪人の鎖を解き放ち、
盲人に光をもたらし、
私たちの悪を除き、
すべての善きものを求めさせてください。

あなたの御母たることをお示しください。
あなたに宿されて、
私たちのためにお生まれになった主が
あなたによって祈りを聞き入れてくださいますように。

比類なきおとめ、
誰よりも柔和なる方よ、
私たちを咎から解き放ち、
穏やかで徳深き者としてください。

私たちの生涯を清め、
その道のりを安らかなものとし、
いつしか主イエスを仰ぎ見る日に、
永遠の喜びに与れますように。

父なる神が讃えられますように、
至高なるキリストに栄光がありますように、
聖なる霊に、
三位に一つの誉れがありますように。
アーメン
Ave Maris Stella

Ave, maris stella,
Dei Mater alma,
atque semper Virgo,
felix caeli porta.

Sumens illud Ave
Gabrielis ore,
funda nos in pace,
mutans Evae nomen.

Solve vincla reis,
profer lumen caecis,
mala nostra pelle,
bona cuncta posce.

Monstra te esse Matrem,
dumat per te preces,
qui pro nobis natus
tulit esse tuus.

Virgo singularis,
inter omnes mitis,
nos culpis solutos,
mites fac et castos.

Vitam presta puram,
iter para tutum,
ut, videntes Jesum
semper collaetemur.

Sit laus Deo Patri,
summo Christo decus,
Spiritui sancto,
Tribus honor unus.
Amen.
サルヴェ・レジーナ(めでたし天后)

めでたし、天の后、憐れみの御母、
命、喜び、私たちの希望、救いよ。
エヴァの子らは、 旅路からあなたに叫びます。
嘆き、泣きながらも
涙の谷にあなたを慕います。

私たちのために執り成す方よ、
憐れみの目を私たちに注ぎ、
あなたに宿され祝されし御子イエスを
旅路の果てにお示しください。
柔和なる、真心深き、優しきおとめマリアよ。
Salve Regina

Salve, Regina, Mater misericordiae,
vita, dulcedo, et spes nostra, salve.
Ad te clamamus, exules, filii Hevae.
Ad te suspiramus, gementes et flentes
in hac lacrimarum valle.

Eia, ergo, advocata nostra,
illos tuos misericordes oculos ad nos converte;
et Jesum, benedictum fructum ventris tui,
nobis post hoc exsilium ostende.
O clemens: o pia, o dulcis Virgo Maria.
ウビ・カリタス(いつくしみと愛のあるところ)
聖木曜日のミサ:奉献唱

いつくしみと愛のあるところ、神さまはそこにおられます。
救いの主の愛のうちに、私たちは結ばれています。
この喜びに心躍らせましょう。
ここに生きておられる神さまを畏れ、愛しましょう。
そして純粋な心から愛し合いましょう。

いつくしみと愛のあるところ、神さまはそこにおられます。
どんな時も一つに集まりましょう、
互いの心が分かれることのないように。
悪しき争いをやめましょう、諍いをやめましょう。
救いの神さまは、私たちのうちにおられるのです。

いつくしみと愛のあるところ、神さまはそこにおられます。
聖徒とともに仰ぎ見ましょう
救いの主、その輝くみ顔を。
その喜びは限りなく素晴らしく、
世々とこしえに至るまで。
アーメン
Ubi Caritas
Missa vespertina in cena Domini: Offertorium

Ubi caritas et amor, Deus ibi est,
congregavit nos in unum Christi amor.
Exultemus, et in ipso jucundemur.
Timeamus, et amemus Deum vivum.
Et ex corde diligamus nos sincero.

Ubi caritas et amor, Deus ibi est,
simul ergo cum in unum congregamur:
ne nos mente dividamur, caveamus.
Cessent jurgia maligna, cessent lites.
Et in medio nostri sit Christus Deus.

Ubi caritas et amor, Deus ibi est,
simul quoque cum beatis videamus,
glorianter vultum Tuum, Christe Deus.
Gaudium quod est immensum, atque probum:
saecula per infinita saeculorum. Amen.
三位一体節のミサ

(入祭唱)
祝福がありますように、聖なる三位にして
分かち得ぬ一体なる主よ。
主を讃えましょう、
私たちのうちに慈しみを示してくださるのですから。

 主よ、われらの主よ、
 あなたのみ名は全地上でなんと尊ばしいことでしょう。
Missa Sanctissimae Trinitatis

(Introitus)
Benedicta sit sancta Trinitas,
atque indivisa Unitas:
confitebimur Ei,
quia fecit nobiscum misericordiam Suam.
(Tob. 12:6)
Domine, Dominus noster,
quam admirabile est nomen Tuum in universa terra!
(Ps. 8:2)
主は羊飼い(詩編23編)

主は羊飼い、私は何も欠けることがありません。
私を緑の牧場に休ませ、憩いのみぎわに伴い、
私の魂を生き返らせてくれます。
み名にかけて、私を正しい道に導かれます。
死の陰の谷を行くとも、私は災いを恐れません。
あなたが私とともにいてくださるのだから。
あなたの鞭とあなたの杖が、私を力づけます。
私を苦しめる者を前にしても、あなたは私のために食卓を整え、
私の頭に香油を注ぎ、私の杯を溢れさせてくださいます。
命のある限り、
恵みと慈しみがいつも伴うでしょう。
私はいつまでも主の家に住みます。
Dominus pascit me (Psalmi 23: Psalmus David.)

Dominus pascit me, et nihil mihi deerit:
in pascuis virentibus me collocavit, super aquas quietis eduxit me,
animam meam refecit.
Deduxit me super semitas justitiae propter nomen Suum.
Nam et si ambulavero in valle umbrae mortis,
non timebo mala, quoniam Tu mecum es.
Virga Tua et baculus Tuus, ipsa me consolata sunt.
Parasti in conspectu meo mensam adversus eos, qui tribulant me;
impinguasti in oleo caput meum, et calix meus redundat.
Etenim benignitas et misericordia subsequentur me
omnibus diebus vitae meae,
et inhabitabo in domo Domini in longitudinem dierum.
平和の祈り(聖フランシスコの平和の祈り)
伝・聖フランシスコ・アッシジ作/実作者不詳

主よ、私をあなたの平和の器としてください。
憎しみのあるところに愛を、
諍いのあるところに寛容を、
不和のあるところに一致を、
不信のあるところに信頼を、
誤りのあるところに真理を、
絶望のあるところに希望を、
悲しみのあるところに喜びを、
闇のあるところに光をもたらしますように。

どうか天の主よ、私に求めさせてください
慰められるよりも慰めることを、
理解されるよりも理解することを、
愛されるよりも愛することを。
与えてこそ与えられ、
赦してこそ赦され、
そうして死してこそ、永遠の命を得られるのですから。
アーメン
Oratio pro pace
Anon. (Sanctus Franciscus Assisiensis)

Domine, fac me instrumentum pacis Tuae;
ubi odium, amorem portem,
ubi contumelia, indulgentiam portem,
ubi discordia, unionem portem,
ubi dubium, fidem portem,
ubi error, veritatem portem,
ubi desperatio, spem portem,
ubi tristitia, laetitiam portem,
ubi tenebrae, lucem portem.

O Domine caelestis, concede mihi ut ne tam petam
consolari quam consolare,
intellegi quam intelligere,
amari quam amare.
Nam in dando recipimus,
in ignoscendo ignoscimur,
et in moriendo ad vitam aeternam nascimur.
Amen.
太陽の讃歌(被造物の讃歌)
聖フランシスコ・アッシジ

私の主よ、造られたものすべてによって、あなたを讃えます。

ことに、私たちの兄弟、太陽によってあなたを讃えます。
太陽は昼にあって、その光で私たちを照らします。
その輝きは美しく、晴れやかで偉大な素晴らしさをたたえ、
あなたの至高のみ姿を表わします。

私の主よ、私たちの姉妹、月と星によってあなたを讃えます。
あなたはそれらを、まばゆく気高く美しく、天に置かれました。

私の主よ、私たちの兄弟、風と空気と、
雲と空と、すべての時によってあなたを讃えます。
あなたが命あるものの糧として与えてくださったものたちを。

私の主よ、私たちの姉妹、水によってあなたを讃えます。
水は人の役に立ち、慎まやかで、貴重で、清らかです。

私の主よ、私たちの兄弟、火によってあなたを讃えます。
火は夜の光となり、
美しく、心地よく、頼もしく、力強い。

私の主よ、私たちの姉妹、母である大地によって讃えます。
大地は私たちを支え、支配し、
さまざまな実り、色とりどりの花や草を育みます。

私の主よ、あなたの愛のゆえにゆるし合う者、
病と苦しみに耐える者によって、私はあなたを讃えます。

安らぎのうちに耐える人は幸いです。
その人々が、至高のあなたから栄冠を賜りますように。

私たちの姉妹、体の死によって、あなたを讃えます。
この世に生を受けたものは、これから逃れることができません。

自らの罪のうちに死にゆく人は不幸ですが、
あなたの尊いご意志を見出して死ぬ人は幸いです。
永遠の死も、この人を損なうことはありません。

私の主を誉め讃え、祝福し、
感謝を捧げ、深くへりくだって仕えましょう。
Cantici Fratris Solis (Laudum Creaturarum)
Sanctus Franciscus Assisiensis

Laudatus sis, mi Domine, cum universa creatura Tua,

principaliter cum domino fratre sole,
qui est dies, et illuminas nos per ipsum.
Et ipse est pulcher et irradians magno splendore;
de Te, altissime, profert significationem.

Laudatus sis, mi Domine, propter sororem lunam et stellas,
quas in caelo creasti claras et pretiosas et bellas.

Laudatus sis, mi Domine, propter fratrem ventum et propter aerem
et nubes et serenitatem et omne tempus,
per quod das tuis creaturis alimentum.

Laudatus sis, mi Domine, propter sororem aquam,
quae est perutilis et humilis et pretiosa et casta.

Laudatus sis, mi Domine, propter fratrem ignem,
per quem noctem illuminas,
et ipse est pulcher et jucundus et robustus et fortis.

Laudatus sis, mi Domine, propter sororem nostram matrem terram,
quae nos sustentat et gubernat,
et producit diversos fructus cum coloratis floribus et herba.

Laudatus sis, mi Domine, propter illos, qui dimittunt propter Tuum amorem,
et sustinent infirmatem et tribulationem.

Beati illi, qui ea sustinebunt in pace,
quia a Te, altissime, coronabuntur.

Laudatus sis, mi Domine, propter sororem mortem corporalem,
quam nullus homo vivens potest evadere.

Vae illis, qui morientur in peccatis mortalibus;
beati illi, quos reperiet in Tuis sanctissimis voluntatibus,
quia secunda mors non faciet eis malum.

Laudate et benedicite Dominum meum,
gratias agite et servite illi magna humilitate.
ラウス・トリニターティ(三位一体のアンティフォナ ・「三位に讃美」)
聖ヒルデガルト・フォン・ビンゲン

三位一体に讃美あれ。
それは音、それは命、
全てのものの命の内なる造り主、
天使の群れの讃美の的、
人の子らには計り知れぬ
驚くべき神秘の輝き、
全てのものの命の内におられる方。
Laus Trinitati (Antiphona)
Heilige Hildegard von Bingen

Laus Trinitati,
que sonus et vita,
ac creatrix omnium in vita ipsorum est,
et que laus angelice turbe,
et mirus splendor arcanorum -
que hominibus ignota sunt - est,
et que in omnibus vita est.
たえなる明星【日本語歌詞用文語訳】
フィリップ・ニコライ作詞・コラール原作

たえなる明星
(あかぼし)
主の恵みに満ち
甘きエサイの根よ
尊き御裔
(みすえ)
わが君、わが夫
(せ)
わが心捉う
いとしく
輝く御稜威
(みいつ)と恵み満ち
気高くうるわし
Choral "Wie schön leuchtet der Morgenstern"
Choral von Philipp Nicolai

Wie schön leuchtet der Morgenstern
voll Gnad und Wahrheit von dem Herrn,
die süße Wurzel Jesse!
Du Sohn Davids aus Jakobs Stamm,
mein König und mein Bräutigam,
hast mir mein Herz besessen,
lieblich, freundlich,
schön und herrlich, groß und ehrlich, reich von Gaben,
hoch und sehr prächtig erhaben.
よろこびて往かん【日本語歌詞用文語訳】
マルティン・ルター作詞・コラール原作

よろこびて往かん
主の御心のうち
わが心慰まれ
安らかに
みことばのごとく
死はわが床となりぬ
Choral "Mit Fried und Freud ich fahr dahin"
Choral von Martin Luter

Mit Fried und Freud ich fahr dahin
in Gottes Willen,
getrost ist mir mein Herz und Sinn,
sanft und stille.
wie Gott mir verheißen hat:
der Tod ist mein Schlaf worden.
眼よ、真珠の涙を零し
ヨハン・パッヘルベル作曲/作詞者不詳

眼よ、真珠の涙を零し
褪せた冠にちりばめたまえ。
お往きなさい、心から愛し慕う方よ
聖霊とともに、神の御座の前へ。
死は確かに断ち切り得る
はかなきこの世の仲間と絆を
―それは整然たる時の一齣―
しかし、愛を切り離すことはできません。

来なさい、美徳を愛する者達よ
見なさい、この棺の覆うものを―
ああ、十字架の内なる心は修養され
忍耐と愛に満ち溢れています。
貞淑なる未亡人、皆の鑑は
生涯を終えてここを去りゆく
慈母ハンナのように、望みつつ―
神の殿堂での喜びと慰めを。

ここに、今ここに優しき手が横たわる
哀れな者に向け開かれていたその手が―
そして今や、彼女の穏やかなる終焉が
多くの辛き心の傷を打ち払いました。
時に、みな涙の筋を流しつつ
別れの口吻を捧げましょう
名残惜しきこの棺へと―
この宝物を讃えるために。

ああ、別れを告げる時よ
おやすみなさい、冷たき手足よ
安らぎのうちに眠り、喜びのうちに目覚めたまえ
魂が再び呼び起こされる時には。
涙に濡れた馬車よ牽かれゆけ
私たちのもとから、他界へと
そしていつの日か、天使の手によって
神は私たちを来世で引き合わすでしょう。
"Augen streuet Perlen-Tränen"
Johann Pachelbel T.432, P.33

Augen, streuet Perlen-Tränen
um die blasse Adelskrone,
gehe, treuer Liebe Sehnen
mit dem Geist vor Gottes Throne.
Dann der Tod kan nur zerschneiden
Bund und Band der Sterblichkeit
in der abgezirkten Zeit,
aber nicht die Liebe schneiden.

Kommet, die ihr Tugend liebet,
sieht was dieser Sarg verhüllet,
ach! ein Herz im Kreuz geübet,
mit Geduld und Lieb erfüllet.
Keuscher Witwen ihr Exempel
nimmt hie weg der Tage Flucht,
eine Hanna die gesucht,
Freud und Trost in Gottes Tempel.

Hie hier liegen milde Hände,
die der Armut offen stunden,
und nun schlägt ihr sanftes Ende
vielen Herzen harte Wunden.
Fließet dann ihr Zährenröhren,
reicht hiemit den Abschiedskuß
diesem Sarg den man noch muss
wegen seines Kleinods ehren.

Ach! die Stunde ruft zum scheiden,
gute Nacht, ihr kalten Glieder,
schlaft im Fried, erwacht in Freuden
wann der Geist euch reget wieder.
Führt euch der betränte Wagen
von uns in ein ander Land,
so wird auf der Engelnhand
Gott uns einst zusammentragen.
オラトリオ「メサイア」−ハレルヤ
G.F.ヘンデル作曲/欽定訳聖書
ヨハネの黙示録 19:6/11:15/19:16)

ハレルヤ、
全能の主なる神が支配される。
この世の国々は、
私たちの主とその子キリストの国となった。
主は世々限りなく支配されるだろう。
王の中の王、主の中の主。
Oratorio “Messiah”−Chorus “Hallelujah”
George Frideric Handel / KJV Bible
(Rev. 19:6/11:15/19:16)

Hallelujah,
for the Lord God omnipotent reigneth.
The kingdom of this world is become
the Kingdom of our Lord, and of His Christ,
and He shall reign for ever and ever.
King of kings, and Lord of lords.
オラトリオ「メサイア」−屠られし羊こそ
G.F.ヘンデル作曲/欽定訳聖書
(ヨハネの黙示録 5:12/[5-9]/5:13)

屠られし羊こそ―
自らの血をもって我らを贖いたもうた神の小羊こそ
力、富、知恵、威力、
名誉、栄光、そして讃美を受けるにふさわしい。
讃美、名誉、栄光、そして権力が、
玉座にいます主と小羊にありますように
限りなく、絶え間なく。
Oratorio “Messiah”−Chorus “Worthy is the Lamb”
George Frideric Handel / KJV Bible
(Rev. 5:12/[5-9]/5:13)

Worthy is the Lamb that was slain,
and hath redeemed us to God by His blood
to receive power, and riches, and wisdom, and strength,
and honour, and glory, and blessing.
Blessing and honour, glory and power, be unto Him
that sitteth upon the throne, and unto the Lamb
for ever and ever.
夜の女王のアリア(オペラ「魔笛」より)
エマヌエル・シカネーダー作詞/W.A.モーツァルト作曲

地獄の復讐が我が心の内に煮えたぎり、
死と絶望が我の周りで燃え上がりだす!
お前によってザラストロが死の苦しみを味わわないならば、
お前はもはや我が娘ではないのだ。
永遠に勘当されてしまえ、
永遠に見捨てられてしまえ、
永遠に打ち砕かれよう
あらゆる天賦の絆は―
お前によってザラストロが蒼白にせしめられないならば!
聞きたまえ、復讐の神々よ、
聞きたまえ、この母の誓いを!
Arie der Königin der Nacht - Singspiel “Die Zauberflöte”
Emanuel Schikaneder / Wolfgang Amadeus Mozart

Der Hölle Rache kocht in meinem Herzen,
tod und Verzweiflung flammet um mich her!
Fühlt nicht durch dich Sarastro Todesschmerzen,
so bist du meine Tochter nimmermehr.
Verstoßen sei auf ewig,
verlassen sei auf ewig,
zertrümmert sei’n auf ewig
alle Bande der Natur,
wenn nicht durch dich Sarastro wird erblassen!
Hört, Rachegötter,
hört der Mutter Schwur!

聖ケヴィンとクロウタドリ
シェイマス・ヒーニー

ある時、聖ケヴィンとクロウタドリがいた。

聖者は庵の中で屈み込み、手を伸ばしていたが、
その窟はあまりに狭いので、
寝返りをひとつ打ち、手のひらを窓から出した。
大黒梁のように、じっと動かず。

そこに一羽のクロウタドリが舞い降りて、
手のひらに卵を産み、巣を作った。

ケヴィンは感じた。小さな胸に抱かれた、温かい数個の卵、
愛らしい小さな顔と鉤爪を。
そしてやがて、見出した。
自分のうちに網のように広がった永遠の命を。

憐れみに心動かされ、彼はじっと手を動かさなかった。
樹の枝のように、晴れた日も、雨の日も、幾週間も。
いつしか雛は育ち、羽が生え、巣立っていった。

これはもはや、想像するより外ないが、
ともあれ、ケヴィンのさまを想おう。彼は果たしていかに。
忘我の境地か、それとも、ひたすら苦しみに耐えていたのか
首元から、外に提げた腕先に至るまで。
指先は痺れきっただろうか、膝はまだ利いただろうか。
それとも、目を閉ざした虚無が地の底から
彼に忍び寄っただろうか。脳裏に遙か彼方を思っていたのか。

ただ独り、深き愛の河にありありと姿を映し出して
「身を尽くし、見返りを求むるな」―と彼は祈る。
これは彼の身を尽くした祈り。
彼は自らを忘れ、小鳥を忘れ、
かの岸辺に在る―その川の名をも忘れて。

参考:kamiyawar氏訳アイルランド文学とその周辺

St. Kevin and the Blackbird
Seamus Heaney (1939-2013)
※現代作品
And then there was St. Kevin and the blackbird.

the saint is kneeling, arms stretched out,
inside his cell, but the cell is narrow,
so one turned-up palm is out the window,
stiff as a crossbeam,

when a blackbird lands
and Lays in it and settles down to nest.

Kevin feels the warm eggs, the small breast,
the tucked neat head and claws,
and finding himself linked
into the network of eternal life,

Is moved to pity: now he must hold his hand
like a branch out in the sun and rain for weeks
until the young are hatched and fledged and flown.

And since the whole thing's imagined
anyhow, imagine being Kevin. Which is he?
Self-forgetful or in agony all the time
from the neck on out down through his hurting forearms?
Are his fingers sleeping? Does he still feel his knees?
Or has the shut-eyed blank of underearth
crept up through him? Is there distance in his head?

Alone and mirrored clear in Love's deep river,
'To labour and not to seek reward,' he prays,
a prayer his body makes entirely,
for he has forgotten self, forgotten bird
and on the riverbank forgotten the river's name.
おいらはヨーデル聴くのが好き(ヨーデルキング)
ドイツ・フォーク曲

おいらはヨーデル聴くのが好き
こっちでも、遠くからも
心の中で愛を込めて
牛飼い娘が口々に歌ってる

だから僕は毎年
決まって山へ出かけて
愉快な気分で歌うんだ
それがバカンスのお約束さ!

そうさヨーデル好きの連中は
ムードメーカでハッピーメーカー
明るいお日様の光みたいに
心の中を照らすんだ

アルプスっ子は誰だって
ヨーデルはお手のもの
何度だって歌ってみせるぜ
そんなヨーデルのメロディーを
Einen Jodler hör i gern
Deutsche Volksmusik
※現代作品
Einen Jodler hör' i'
(ich) gern,
aus der Näh' und von der Fern,
mit der Lieb' im Herzen d'rin
(darin),
singt ihn jede Sennerin.

Darum zieh' ich jedes Jahr,
in die Berge, das ist klar,
und ich sing' mit frohem Sinn,
weil ich dann im Urlaub bin.

So ein Jodler liebe Leut',
der bringt Stimmung und macht Freud',
wie ein heller Sonnenschein,
leuchtet er ins Herz hinein.

Überall im Alpenland
ist ein Jodler wohl bekannt,
immer wieder sing' ich sie,
diese Jodelmelodie.

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